18人が本棚に入れています
本棚に追加
新「……ねえ黄泉、」
黄「あ、新弥!」
い、いつの間に名前を…
親方の頭に絆創膏を貼っていた黄泉に話し掛ければ、目を輝かせてこっちへ来た。
新「なあ…シロウサギ見なかった?」
黄「シロウサギ?さあ…」
首を傾げる黄泉の横で、親方が目を逸らしたのがわかった。
新「親方、シロウサギ…」
「みみみ見てない!!見てないからなシロウサギなんて!!」
明らかに挙動不審になる親方の視線の先には、ハンカチらしきものがあった。
新「…これは?」
「あっ!!」
新「れすとらん…いなば…?って、」
たしか駅前のホテルの…
黄「そういえば親方それシロウサギが落としたって言ってましたよね?」
新「え…!?」
「ひ、拾ったんだ!!アイツが落としたのを拾ったんだからな!!」
新「シロウサギが…?」
つまり、このレストランにシロウサギが…いた…?
新「…瑠樺さん、行ってみよっか…」
頷いた瑠樺さんの肩に乗せられて、俺たちは駅前へと向かった。
黄「新弥ばいばーい!また遊びにきてねー!!」
…誰が行くもんか。
第一章 了
最初のコメントを投稿しよう!