第一章

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新「……ねえ黄泉、」 黄「あ、新弥!」 い、いつの間に名前を… 親方の頭に絆創膏を貼っていた黄泉に話し掛ければ、目を輝かせてこっちへ来た。 新「なあ…シロウサギ見なかった?」 黄「シロウサギ?さあ…」 首を傾げる黄泉の横で、親方が目を逸らしたのがわかった。 新「親方、シロウサギ…」 「みみみ見てない!!見てないからなシロウサギなんて!!」 明らかに挙動不審になる親方の視線の先には、ハンカチらしきものがあった。 新「…これは?」 「あっ!!」 新「れすとらん…いなば…?って、」 たしか駅前のホテルの… 黄「そういえば親方それシロウサギが落としたって言ってましたよね?」 新「え…!?」 「ひ、拾ったんだ!!アイツが落としたのを拾ったんだからな!!」 新「シロウサギが…?」 つまり、このレストランにシロウサギが…いた…? 新「…瑠樺さん、行ってみよっか…」 頷いた瑠樺さんの肩に乗せられて、俺たちは駅前へと向かった。 黄「新弥ばいばーい!また遊びにきてねー!!」 …誰が行くもんか。 第一章 了
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