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魔がさしたんだ、きっと。
俺はいつも学校に残って宿題を終わらせる。だけどその日は、高崎は中々帰らなかった。しかも周りにはいつもうじゃうじゃといる人だかりも無くて。
「俺でも抱けるか」
なんて、普段の俺からじゃとても口に出せないようなことを言えたんだ。
高崎が肯定をした時、俺は抱かれた男達に、顔も知らない男達に嫉妬した。その時俺は高崎を好きだと知って、欲を出した。
一度でいいから、抱いて欲しい。
そんな欲を。
高崎のを扱く時も、舐めた時も恥ずかしさはあったし怖さもあった。だけど、俺は感情が顔に出ない体質だったから、高崎からすれば本当に嫌だったと思う。
高崎にとって俺は本当に意味が分からない奴で、つまんない奴だって理解してたから、好きだなんて伝える気は無かった。言ったとして、高崎が重荷に感じるのが嫌だった。
だけど高崎は、淡々と好きなのなんて言ってくるから。バレたという恥ずかしさと焦りで、俺はその時初めて自分の顔が熱くなるのを感じた。
そしたら高崎は今までノリ気じゃなかったはずなのに、いきなり火がついたように俺を攻めた。
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