可愛くない。

9/13

844人が本棚に入れています
本棚に追加
/96ページ
「た、たかさき…っ」 「しー…いい子だから、黙って」 「だっ、でも…っ!…っ!!??」 玄関に無理矢理押し込まれて、そのまま後ろから高崎に抱き締められて、強引にキスを、された。 無理がある角度で上手く抵抗出来なくて口を閉じて必死な俺に、高崎はぬらぬらとその舌で唇を舐める。 その感触にぞくぞくと背中が震えて、「嫌だ」と言おうと唇を開いたその隙に、高崎の舌が強引に入ってきた。 「む…、んー?!…んーっ!……っ」 顎に引っ付いた高崎の手を外そうとしても全然歯が立たなくて、見開いた目には高崎の綺麗な顔があって、口の中には高崎の舌があって。 お腹にある高崎の手が苦しいぐらい強くて、これ以上引っ付けないほど体は密着して。 背中が異常に熱い。 そんな諸々のことに耐えられなくなって、目をつぶったら涙が溢れた。 高崎は何を考えているのだろう。 どうしてこんなことするんだろう。 俺はもう諦めたのに。 今更、どうして。
/96ページ

最初のコメントを投稿しよう!

844人が本棚に入れています
本棚に追加