青空へ飛ばした願い

2/7
前へ
/35ページ
次へ
ちいさい時、 そんなおまじないを友達から聞いた。 バカな俺はそれを信じて、 一生懸命靴を蹴り上げた。 よく晴れた、雲一つない空。 浮かぶのは何レンジャーの絵だったかも忘れた俺の靴。 …両方の靴が川に流れて行く。 あ~あ、あの靴大好きだったのに。 でも靴下で歩く道はぬるくって、靴なんか無くてもいっかって思わせるくらいの気分で。 浮かれてたんだ、 願いが叶うって。 嬉しかったんだ、 父さんと母さんが帰って来るって。 ・
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

746人が本棚に入れています
本棚に追加