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受験の一週間後が合否発表。
私は、母と二人で見に行った。
高校の先生によって受験番号の書かれた紙が張り出される。
私の受験番号は1245番。
同じ中学から私を入れて9人受けていて、受験番号も並んでいるから探しやすかった。
1240…
1241…
1242…
「みんな受かってるじゃん。」
みんなが受かってるから私も、という安易な事を考えていた。
1243…
1244…
……………
1246…
1247…
:
ない…。
目の前が真っ黒になった。
「お母さん、想羅落ちたわ。帰ろ~。」
帰ろうとした時、中学の先生に呼び止められた。
「残念やったな。」
「まぁ、想羅は私立でトップくらいになってやるわぁ。」
と笑ってみせた。
「お前強いなぁ。泣いてもいいんだぞ。」
それを聞いて、少し泣きそうになったけど、我慢した。
母と、車に戻った時、涙が自然とこぼれた。
止まらなかった。
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