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彼が彼女を初めて目にしたのは、 久しぶりに雪が降った東京の夜だった。 「今日に限って降りやがって」 昨日の夜。天気予報士は注意報を出してはいた。 しかし、4日前から毎日のように雪の注意報を流しといて、全部外れた天気予報士だ。 「まぁ、どうせ明日も降らないんだろうな」 彼は部屋に似合わない大きなテレビを見ながら、いつものようにエアコンの暖房を30度に設定し、横になった。 彼のその画面は、馬鹿な天気予報士から、頭の硬そうな専門学者へと変わっていた。 どうやら最近の異常気象は温暖化が原因らしい。 その中でも中国のCO2排出量は半端じゃないらしい。 黒い煙りの出る煙突を映した映像を見て言いようのない嫌悪感が募った。 「中国って勝手な国だな」 そして彼はエアコンをつけっぱなしで寝た。 _
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