青年、外史に降り立つ?の巻

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雅之はこの状況を整理しようと考え始めた。 まず、俺はこの世界の人では無い事。 これは間違えないな。確かに寝て起きたらいきなりお空の上に居たのには参ったけどな… 何よりも生活水準が全くもって異なる。 次にこの世界は歴史上の人物が女性になっている事だ。 何か、イメージが全てにおいて崩れた気分だがな… 歴史なんて、時の権力者が自分の都合が良い様に後世に伝えられている事が、多々あると俺は思っているから宛にはして無い。 実際に遇っても可笑しくはないか。 その次は真名と呼ばれるものがある事。 下手にはその名は呼べない事は分かったが、何故その様なものがあるのか、不明だな… 最後に占い師の言葉によれば、俺は戦乱を治める為に天から遣わされた者。 うな、馬鹿な… 剣術は家がそういう家系だから、免許皆伝になるまで精進はしたが、実戦の経験は皆無だ… 雅之は『蒼焔流』(そうえんりゅう)と呼ばれる剣術流派の家系に産まれ、幼少の頃から修行の毎日であった。 次第に頭角を表し、遂には免許皆伝になるまでの実力を身に付けた。
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