3人が本棚に入れています
本棚に追加
──────
明「そんなことで、人を殴ってんじゃねぇよ。」
掴んでいた手を放して、桜井先輩の前に行き、
明「桜井先輩立てますか?」
手を差しのべる。
雫「あ、はい。」
軽く引っ張り立ち上がらせて、向き直る。すると、
楊「おい、てめぇ何やってんだよ!そこをどけろ!」
怒っている大男が。
明「何で?」
楊「礼儀を教えてやるんだよ!」
明「くだらねぇ。たかが、後ろからぶつかられて転けただけですぐ人を殴んのかよ。ハァ~。」
大きく溜め息をつく。
楊「そのあとの態度が気に食わんねぇんだよ!」
明「どうせ、あんたが、『俺のモノになれ、俺の女になれば忘れてやるよ。』って言って顔にでも触ろうとして手を弾かれたんだろ。」
楊「ぐっ!」
苦虫を噛むような顔になっている。
明「図星か。」
肩を竦める。すると、ついに限界に達したのか顔を真っ赤に染めて、
楊「てめぇ俺様が誰だか知ってんだろうな、一年坊主?」
明「知るか。」
雫「岡崎 明希君!」
知らないのでそう答えると、桜井先輩が、悲鳴に近い声で名前を呼んでくる。
楊「てめぇからボコしてやる。そのあとに女は俺が好きなようにさせてもらう。」
──ドフッ──
最初のコメントを投稿しよう!