一話・出会い

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        ────── 明「そんなことで、人を殴ってんじゃねぇよ。」 掴んでいた手を放して、桜井先輩の前に行き、 明「桜井先輩立てますか?」 手を差しのべる。 雫「あ、はい。」 軽く引っ張り立ち上がらせて、向き直る。すると、 楊「おい、てめぇ何やってんだよ!そこをどけろ!」 怒っている大男が。 明「何で?」 楊「礼儀を教えてやるんだよ!」 明「くだらねぇ。たかが、後ろからぶつかられて転けただけですぐ人を殴んのかよ。ハァ~。」 大きく溜め息をつく。 楊「そのあとの態度が気に食わんねぇんだよ!」 明「どうせ、あんたが、『俺のモノになれ、俺の女になれば忘れてやるよ。』って言って顔にでも触ろうとして手を弾かれたんだろ。」 楊「ぐっ!」 苦虫を噛むような顔になっている。 明「図星か。」 肩を竦める。すると、ついに限界に達したのか顔を真っ赤に染めて、 楊「てめぇ俺様が誰だか知ってんだろうな、一年坊主?」 明「知るか。」 雫「岡崎 明希君!」 知らないのでそう答えると、桜井先輩が、悲鳴に近い声で名前を呼んでくる。 楊「てめぇからボコしてやる。そのあとに女は俺が好きなようにさせてもらう。」 ──ドフッ──         
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