3人が本棚に入れています
本棚に追加
葵「綺麗だなぁ~♪」
一人の少女が満開の桜の咲く坂道を真新しい制服に身を包みこれからの学校生活に期待で胸を膨らませ歩いている。
彼女の足どりは軽く、軽快に坂道を桜の花びらと踊りを踊るかのように先を歩く他の学生を避けていく。
彼女、森鞍 葵(もりくら あおい)は今日から県内トップの名門進学校である神城高校の生徒になる。
葵「やっぱり頑張って良かった~♪」
ようやく坂道を登りきり神城高校の校門が見えてくる。
葵「はやく友達できるといいなぁ~。私何処のクラスなんだろ~、たのしみだなぁ。クラスの発表は体育館の────っ!!いたたたぁ~!」
テンションが上がり気がつかずに前を歩いていた男子生徒にぶつかり、尻餅をついてしまう。
?「・・・・・。」
幸い、転けたのは葵彼女だけで彼は転けることなく一度振り返り、彼女を見てまた歩きだす。
彼女もようやく腰をあげ、立ち上がる。
葵「かっこよかったなぁ~//・・・でも、う~ん。あ、謝らないと。って、あれ?」
周りを見渡すが彼の姿はもうどこにもない。
葵「今度会えたら謝ろ。」
見えなくなった彼のことを思い、自らの心のメモ帳に書き込む。
急いで自分のクラスと教室の場所を確認し教室へと向かう。
彼に会うことになることも夢にも思わず。
最初のコメントを投稿しよう!