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明「用事だ。すぐに戻る。」
そう言い残し、部屋を出る。
そして、何の迷いもなくある場所へと歩き出す。目的地のドアに手を触れた瞬間後ろから声をかけられる。
明「(めんどくさい、あと少しだってのに。)」
「君、此処はキッチンだよ。関係者以外立ち入り禁止だよ。」
先程とは違う執事が言ってくる。
明「ああ、知っている。早く支度をしなくてはいけないんだが。」
一応言ってみるが、
「ははは、何を言っている。今回のパーティーのディナーは岡崎シェフが作るんだ。邪魔をしてはいけない。」
と、笑いながら、返されてしまう。時間もないので携帯を出し、ある人へと連絡する。
明「もしもし、忙しいところ悪いがキッチンの前に来てくれないか?ああ、悪いな。」
少しすると、
?「すいません、遅くなりました。」
明「悪いな、晴香忙しいのに。」
晴「いえいえ。で、何の用でしょうか?」
忙しいはずなのに嫌な顔ひとつせずに聞いてくる。
明「キッチンに入れてもらえないんだ。早くしなくては間に合わんのに。」
そう言って、キッチンに入るのを邪魔している執事を指差す。
晴「そこの執事さん彼を中に入れてください。」
「え!晴香様!でも、岡崎シェフが自分以外誰も入れないようにって、電話がありまして。」
晴「だから、入れなさい。彼が岡崎シェフです。シェフが入らなくてはディナーが出来ません。もし、ディナーの時間に支障が出たら貴方どうなるか知りませんよ。」
「っ!?」
執事は急いでドアから離れて廊下を走っていってしまう。
おいおい、廊下を走って、装飾品壊すなよ。
明「助かった。ありがとう。時間ないし、急いで支度するから。」
頭を下げ、キッチンに入る。
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