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ハァ~~~
カタログはひとまず諦めて、まだ日本未公開のサミョン主演映画を先に見に行くのも乙ですかな。
なんて腕時計を見ながら考えていると……
「ちょっと、そこの姉ちゃん」
………ん?
………私のこと?
お店の立ち並ぶショーウィンドーの前で、手招きしながら私を呼ぶおじさんが1人………
キョロキョロ…
周りを見渡してもやっぱり私に向かって手招きをしている。
特別変というわけでもなく…普通のおじさん。
まぁ、怪しさはあるかも。
でも、私の悪いくせが!なぜ私を呼び止めるのか、その意図が知りたい!
………っていう感情が勝ってしまった。
「……はい、何でしょうか?」
おじさんは自分の手に持っているペラペラの冊子を私の前にちらつかせ、ただ笑っていた。
っ……完璧怪しいよ、おじさん(汗)
「ホレ、姉ちゃんもこれが目当てだろ」
私の心を察するべく、おじさんが手にしているソレはサミョンのカタログそのものだった。
…あれ?
こんなに薄っぺらなの?
…なんだか気落ち(汗)
「欲しいか?」
薄っぺらだろうが何だろうがサミョンの姿が写っているカタログですもの!いらないわけはありません!
「はい!!ものすごーく欲しいですっ!」
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