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そんな事を思いながら歩いていると、
「…………ふぅ…」
後ろからため息が聞こえてきた。
振り返ってみると、大きな鞄を二つ持っている女子生徒がおぼつかなく歩いていた。
知っている顔だったので声をかけようと思ったが……
「……うわぁっ……!」
彼女は突然、目の前でこけていた。
「おいおい……」
とりあえず、彼女を起こそうと手を差し出した。
「大丈夫か?」
するとようやく俺に気づいたのか、
「……あっ…皆都…」
と言って俺の手を取った。
彼女は花西 恵<ハナニシメグミ>。
俺の家の隣に住んでいる少女で、俺が引っ越しする前からの知り合いだ。
つまりは幼なじみだ。
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