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(いつまで、起きてれば……!?)
この静かな空間を突き破るかのように、窓が割られた音がした。
その瞬間、心臓の鼓動がうるさいくらいに、聞こえる。
手には汗が充満し、暑くもないのに汗が体中から、流れでる。
様々な思考が駆け巡る。
どうすればいいんだ?、逃げる?、姿を見せて命乞いするか?、駆け巡る思考の中で、最終的に出た答えが、
(このままじゃ殺される)
逃げても、命乞いしても、相手は大鎌を持った狂気の殺人者。
殺されるのは、目に見えていた。
なら、どうすればいいか、自ずと答えが出た。
戦うしか、ないと。
逃げても、命乞いしても駄目なら、打って出る。
どうせ死ぬなら、戦って死のうと。
勇気を振り絞り、恐怖を抑え込み、覚悟を決めた。
「地の理は、こっちにある!」
震える手を、強く握りこぶしに変え、自らに宿る「力」を信じ、漆黒の死神と戦う。
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