~第一章 穴 ~

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そんな現状の中、[サリブル王国]領であった土地は、貧しいものの、比較的毎日の生活は苦にならないくらいの生活を送っていた。毎回苦労しているのは、一方に減少する見込みのない、増加する税のとりしまりである。それでも首都に近い他の地域を見たら、断然ましな方であろう。 [カノダール王国]にある、それも地図に載らないような小さな村<カルディン>。 <カルディン>には、数十人という少ない村人の人数で構成されていた。それでもここは笑顔があふれ、平和な暮らしをしていた。中心部に近い、村で一番大きな家。そこから、ある一人の青年が飛び出してきた。
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