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「……すー……んぅ~~~」
掛け布団をとられて寒いのか、寝返ると手を伸ばして彷徨わせる。
ぎゅっ、と俺の制服を掴むと、真世が引き寄せようとしてきた。
「ちょっ!?」
油断した俺は真世にひっぱられてベットに倒れこむ。
抱きしめてるように密着して、どきっと胸が緊張した。
俺はこのまま固まって動けなくなると思った。
――でも、ふわぁっと鼻につく香りに目が覚めた。
それはテレビでスタイルのいい外人さんが宣伝したラベンダーのような香りがするシャンプーで、きっと真世が昨夜にも使ってみたのだろう。
俺にとって真世はミルクのような甘い香りがしてたはずだ。
小さい頃からしてたあの匂いが好きだったのに。
こんなの真世じゃない!
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