都市伝説

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 ~某学生街の居酒屋~ 賑わいを見せる店内に、ひと際盛り上がっている学生の団体がいた。 男子学生「おい、洋一!ちゃんと飲んでるかぁ~」 ひとりの男子学生が洋一の肩を抱きながら絡む。 洋一「の、飲んでますよ…」 「ほらぁ…」 洋一は飲みほす寸前のビールジョッキを見せる。 柳 洋一 19才 (やなぎよういち) 大学一年生。幽霊等、怖い話が大の苦手。 男子学生「良し!飲んでるな!」 「じゃあ~次の頼んでやる!」 洋一「え!?い、いいですよ!」 「自分のペースで飲み……」 男子学生は洋一の言葉など聞かずに生ビールの注文もしてしまう。 男子学生「すいませ~ん!生3つ~!」 洋一「!!」 「み、3つって数おかしくないですか?」 男子学生「なんでだよ~」 「俺が1杯とお前が2杯飲むんだからあってんだろぉ~」 洋一「いやいや…何で俺2杯になってるんスか…」 男子学生「なんだぁ~」 「俺が頼んでやったのに飲めねェってのか~!」 洋一「ちょっ…絡むのなしですよ…」 洋一は迫って来る酔っ払い男子学生を手で押し退けると、周りのみんなが笑い出す。 洋一「ちょっと!周りで盛り上がらないで、この酔っ払いを止めて下さいよ!」 「!!!!」 「ってか!あんた何処触ってんの!」 「だぁぁ――!ベルト外すなぁ――!」 その行為を見て、周りが一層盛り上がる。 洋一は「ちょっ!ちょっと!」 「ダメだって!俺はそんな趣味ないし!」 「だぁぁ―!パンツの中に"タコわさ"入れちゃダメェェェ――!!」 白石「あはははは~」 「そ、それくらいで…あはは」 「止めとけ、あはははは!」 白石 裕也 20才 (しらいしゆうや) この大学生の団体(音楽サークル)の部長。 白石「あんまやり過ぎると店から追い出される…あははは!」 その言葉に酔っ払った男子学生も笑いながら、漸く洋一イジリをやめた。 洋一「もう!止めんの遅いんスよ!」 「危なく"タコわさ"のワサビが先っちょに付く所だったじゃないですか!」 その言葉に周りがまた笑い出す。
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