82人が本棚に入れています
本棚に追加
白石「仕方ねェだろ、お前はうちのサークルのイジリキャラなんだから」
洋一「もう!その設定いい加減変えて下さいよ!」
「大体!俺は真面目に音楽がやりたかったんですから!」
「こんな事ばかりするなら辞めますよ!」
軽くふてくされる洋一に周りに居た女子学生が声をかける。
女子学生「洋ちゃん、そんな事言わないで~」
「私達はそんな洋ちゃんが好きなんだからぁ~」
洋一「む!」
女子学生の声に反応する洋一。
女子学生「洋ちゃんが居ないと私達寂しい~」
女子学生がその場の"ノリ"で洋一を持ち上げる。
洋一「そ、そうっスか?」
「そんなに俺が大事っスか!」
「ならば…俺と一緒に"タコわさ"プレーしましょう!」
女子学生「それはいや!」
真顔で返す返事に、周りが大笑いする。
こんなくだらない盛り上がりを見せる団体だが、歴とした地元大学の音楽サークル。
ライブも年3回程度行なっており、今回は月一の親睦会でみんなが盛り上がっていた。
そして親睦会がピークを迎えた頃、男子学生が最近噂の話しをし出した。
男学生A「そう言えば、聞いた?例の話し」
男学生B「あぁ、あの経済学部の?」
男学生A「そそ、なんか…あれ、ヤバイらしいね」
その話しに周りが食い付く出す。
学生C「あれって噂の都市伝説と同じ死に方したらしいじゃん」
男学生D「あぁ5年くらい前にあったやつでしょ?」
男学生A「そそ、あれも犯人捕まってないらしいから、同一犯なのかもねぇ」
その事件は5年前にも起こっていた。
一人の男子学生が携帯片手に死んでいたのだった。
死因は窒息死。警察も色々捜査したが、手がかりが何一つないまま迷宮に入っていた。
洋一「ちょ…ヤメて下さいよ!」
「幽霊とかの話しじゃないでしょうね!」
幽霊等の話しが苦手な洋一は、せっかく楽しく飲んでいるに水を差されたと思い、話しを止めようとする。
男学生B「大丈夫!今回のは幽霊とかじゃなく、殺人事件だから」
洋一「……」
「似たようなもんじゃないですか…」
洋一はビールを飲みながらつぶやくが無視されていた。
最初のコメントを投稿しよう!