第一章~絶望の始まり~

4/27

10人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
聖那はにこやかに笑いながら更に力強く俺の右肩を握る。 血野神 大和「痛い!マジで痛いって!!聖那離してくれよ!!」 俺は痛みで顔を歪めながら必死に聖那の手を離そうとするが聖那は手を離さないで笑ってはいるが顔をひきつらせながら言う。 池内 聖那「誰にこっぴどく怒られるって?大和、あんたまた部活サボろうとしたでしょ?今度という今度は許さないわよ!!こっち来なさい!!あっ!雷覇に凍也ちょっとこの馬鹿借りるね!」 聖那は雷覇と凍也に笑いかけると俺の左耳を掴みそのまま体育館の裏まで連れていく。 林山 雷覇「凍也、大和の奴も大変だな!」 凍也は頷き答える。 清水 凍也「あぁ!!とりあえず俺達は先に寮に戻って準備して大和を待ってようぜ!」 林山 雷覇「あぁ、そうだな凍也!」 凍也と雷覇は俺を見送ると走って寮に戻って行った。 血野神 大和「痛い!痛い!マジでこれ以上、耳引っ張るなよ耳がちぎれちまう!!」 俺がそう言うと聖那はやっと俺の耳を離してくれた。 池内 聖那「あんたね!!あんたがどんだけあの部活に必要なのかわかってるの!?仮にもあんたはラグビー部のエースなんだから少しは自覚しなさいよ!!それにあんたがサボったら誰があんたの穴を埋めるのよ!!」 聖那は真剣な表情で怒りながらそう言うと顔を近づける。 血野神 大和「わ・・・わかってるよ!!だから、今、凍也と雷覇と一緒に部活に行こうとしてたんじゃないか!!」 俺は必死にこの場を切り抜けようと言い訳をする。 すると聖那はため息を一つ深くついた。 池内 聖那「ハァ!まぁ良いわ!今日はこれくらいで許してあげるけど部活に来なかったら許さないからね!!それと、さっきは痛い思いさせてごめんね大和!」 聖那は急に態度を変えると俺の頬にキスをする。 まぁ、簡単に言えば聖那はツンデレってやつだ! 俺は聖那にキスされてちょっとにやけるがすぐに気を引き締める。 血野神 大和「大丈夫だよ!絶対部活はサボらないから先に行ってて!俺、準備してくるから!!」 池内 聖那「約束よ!」 血野神 大和「あぁ!!」 俺はそう言うと聖那のピンク色の小さな唇にキスをすると急いで寮に戻って行った。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加