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彼女の案内で観光を廻った最終日、二人で浜辺で座りながら語った
「この綺麗な静かな海が戦争で初めて上陸した砂浜なの」
私は学生ながら深く心に感銘を受けた、この静かな海に何故、人は傷つく事を哀しまないのか
「ｸﾛﾝﾎﾞってわかる？」
私も横浜産まれなので彼女の意味はすぐにわかった
かつて私の自宅は、横浜の山手にあり在日米軍の当時はｴﾘｱ2と呼ばれ、娼婦が在日米軍の男に抱かれ、産み落としたが、産まれた子供が親に言えず、孤児の様に育ってしまった子供である私は、戦争が終わって何年もの月日が経ているのに、この哀しみはまだ終わっていない事を彼女から聞いた、そう彼女も在日米軍の孤児であった
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