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「お前等ァァいい加減大人しく!!
お縄を頂戴しやがれェェェェ!!!」
後ろから怒鳴り声が聞こえたと思えば
土方が未だ鬼の形相で追い掛けてくる。
いつの間にか刀を一本増やして。
「ギャャャャ!!! 増えてる!!
刀が一本増えてるゥゥゥ!!!!」
「ハハッ。土方さん『お縄を頂戴』って
古いですねぇ~。流石は詩人」
それを見て一度は治まったが涙が、今度は
マジ泣きしそうになる海里とは裏腹に。
沖田は随分と暢気に
全国の詩人に失礼な感想を述べる。
「それにしても…
副長、二刀流ちゃうやろ。
そもそも大人しゅうしたら
『お縄』を頂戴する前に
『お刀』頂戴してまうやん」
自分の悪口と言うものは
案外、遠くても聞こえてくるもので。
「総司ィィィィ!!!! 山崎ィィィィ!!!!」
「ちょっ!!? 二人ともッ!! 何んで
火に油注いでんですかーーッ!!!!」
「あっ、しもうた。つい…」
「あははっ。これで
山崎さんも仲間入りですねッ♪」
山崎が無意識に、癖に成りつつある
ツッコミを入れてしまい。
海里に言われそれに気付くと
『しまった』と痒くもない頭を掻く。
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