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「それとも長州の者ですか?」
(…どちらにしても怪しい者を見過ごす訳にはいきませんね)
「ちょっと屯所に来てもらいます。…御同行願えますよね?」
青年は黒い笑顔で言うが、少年は黒さに気付かないようで…
「天国では屯所と言う所に行くのかぁ~。じゃぁちょっと待ってて!準備してくる♪」
と、笑顔で答える。
そして青年に逃げないよう睨まれる中、自分の自転車と鞄を持ってきた。
(あれ?屯所も聞いたこと有る気が…)
そんなことを一瞬思ったが、青年が自転車を見て…
「何ですか?これ、不思議な物ですね…」
と、言ったのでそんな考えはどっかに行ってしまった。
「え?自転車知らないんですか?…乗り物ですよ!!後ろ乗りますか?」
一瞬、自転車を知らないことに驚いたが死後の世界だと信じて疑わない少年は…
(この人は昔に亡くなった人かぁ…通りで着物…)
と、勝手に解釈し驚かないことにした。
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