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隣を走る沖田は、その様子を見て
とても嬉しそうにニコニコと笑っている。
(…確信犯やな…絶対…)
自分の性格を見切った沖田の作戦に
まんまと嵌まってしまった自分。
不甲斐なく思うのと同時に
その余裕顔に、今まで以上の苛立ちを覚え
頬がヒクヒクと引き吊るのが分かった。
「沖田は――」
「さぁ!! 山崎さん出番です!!」
沖田は山崎が何ら喋ろうとするのを遮り
「は?」
極上の笑顔で山崎の足を引っ掻け
「健闘を祈ります☆(ニコッ」
「え?あ、ちょっと!!!!」
山崎が体勢を崩したところで
「うをぉ!!!? 総司何す――」
ドーンッッ!!
追い掛けてくる土方に向かって
粋なりの事で呆けている山崎を投げた。
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