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「ぅえ!?僕死んだんじゃなかったの?…それともここが天国?」
少年はその状況がよく分からず、その場に座り直し、うーん…と考え出した。
すると、道の向こう側から団子を口に含みルンルン気分で鼻唄を唄う人がやって来る。
だがそれに少年は気付かない。
「はぁ~団子美味しかったなぁ~♪やっぱり、土方さんを出し抜いて行って良かったですね♪」
浅葱色の羽織を着、腰に刀。綺麗な顔立ちに、サラサラの黒い髪を頭上で結んだ某は、とてもご機嫌だ。
そこへ前から三人の男達が歩いてくる。
「おい、お主」
「また今度行きましょう♪でも、土方さんに見つかると厄介ですねぇ…」
「おい!聞いているのかっ」
「じゃぁ今度は稽古の時にでも…」
男達は青年に話し掛けるが尽く無視される。ほぼ叫びながら話し掛ける男の声は、考え事をしていた少年の耳にも届いていた。
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