好きな奴と嫌な奴

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  晴れ渡った青い空 その中に一際と映える白い雲。 やや涼しい風が頬を撫で 小鳥たちの囀りがどこともなく… 聞こえる気がする。 あぁ、今日はなんていい天気なんだ… 僕の荒んだ心も思わず晴r… 「黙らんか!餓鬼」 「…れそう?」 海里は自分の(現実逃避の)世界から引き戻された。 声の聞こえた方へちらりと目を向けると、隣を歩いていたはずなのに、いつの間にか数歩先に… 新見は不機嫌そうに眉を寄せ、まるで汚物でも見るような目をしていた。 二人の周りは、ガヤガヤと賑やかな人の声が響き、小鳥の囀りなどは聞こえない。 現在地、町中。 「あ、あれ?声に出して…」 ギロリ 「ましたよねぇーはははー…」 鋭く睨まれた海里は、明後日の方を見て棒読みした。 何故、外出禁止のはずの海里がよりによって、仲の悪い新見と二人で町中を出歩いているのか…。 「さっさと歩かんか餓鬼!置いてくぞ!」 「ボソッ…どうせの外出なら愛次郎とが良かったな…あと、沖田さんとか…」 「あぁ?なんか言ったか!?」 「いいえーっ!なぁんにもーっ!」 それは数分前…いや、数時間前に遡る。 ――――…… ――……
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