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サ「……」
ト「沙羅ちゃん…??」
急に黙った沙羅に視線が集まる。
サ「この間、家を追い出されちゃいましたっ」
沙羅はなるべく笑顔で…
明るい声で言った。
それに驚いたのか塔子達は黙ってしまった。
そしてその沈黙を破ったのは以外にも滋だった。
シ「沙羅ちゃん…もしよかったらここに住まないかい??」
サ「え…??」
ト「そうよ!!行くとこがないならうちに来なさい!!」
沙羅は突然の言葉に戸惑った。
自分は妖の間では有名な巫女。
少しのお金ぐらいはある。
だけど自分が行く場所には必ず妖が出る。
正直どうすればいいか分からない。
でも…
塔子や滋の温かい笑みを見ると自然と首を縦にふっていた。
サ「よろしくお願いします…」
沙羅はゆっくりと頭を下げた。
沙羅の言葉を聞くと塔子と滋は顔を見合せながら笑った。
なんて温かい人なんだろう…
沙羅は溢れる涙を堪えきれなかった。
3人のやり取りを見ていた夏目は温かく見守っていた。
そして改めて食事を始めたとき…
どこからか声がした。
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