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そこには長く美しい髪に金色の瞳をした女性がいた。
カ「お前…私が見えるのか…??」
??「ええ、見えるわよ。はっきりと。」
カ「何故…」
??「だって私、半妖だもの。妖さん♪」
そういってニッコリ笑った女性の名前は麗(レイ)。
麗は母親が妖で父親が人間の半妖だった。
父親はもう他界し、母親は人間に殺されたらしい。
それでも麗は人間のことを好きだと言った。
カ「お前は不思議だな。私だったら憎まずにはいられない。」
レ「私も始めは憎んだわ。でも…そんなことをしたら私のお父さんはどうなんだろうって考えたら、憎しみなんて消えていた。」
それから私達はたびたび逢うようになった。
レ「今日は、祓う人多かった??」
カ「あぁ。最近は少し増えてきている。」
レ「そう…祓うのもいいけど…自分の体の心配もしてね…??決して楽なことじゃないし…私が力になれることだったら協力するわ。」
カ「麗…」
レ「あッ!今、初めて私の名前呼んでくれた!」
カ「あ…いや、すまない…」
レ「謝らないで!嬉しいの!じゃあ私は貴方のことなんて呼ぼうかしら??」
麗はそう言うと考える仕草をする。
レ「あッ!紫(シキ)は??」
カ「紫…??」
レ「そう!貴方の髪と瞳は綺麗な紫だから、紫と書いてシキ!うん!ピッタリ!」
カ「紫…」
そして一緒に居る時間が長くなればなるほど私は麗に惹かれていた………
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