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私たちは適当な食堂を見つけて入った
料理を注文する。毎回異常な量を頼むから店員に変な顔をされる
しばらくして料理が机いっぱいに並ぶ
別に高価な料理ではないけど、量が量だけに豪華に見える…
ラミア「ねぇ、羅刹は何でこの国に来たの?東洋の国の人でしょ?」
私は特に話題もなかったので聞きたかったことを聞いてみた
そういえば羅刹のことは何も知らなかった
羅刹「ん?あぁ日本だ、お前等の言うジパングだな」
ラミア「ふ~ん…何しにここへ?」
羅刹「…ある男を捜してた…」
羅刹が食事の手を止め、急に真剣な面持ちで話し始める
ラミア「ある男…?」
羅刹のこの感じ…恨み?羅刹はそんなもの持つかな?どんな関係だろ…
羅刹「あぁ…昔なじみでな、喧嘩相手なんだか…」
ラミア「…居なくなったの?」
羅刹「あぁ…」
ラミア「理由とかは?」
羅刹「わからねぇ…肉を調達しに行くっていったんだ…、それで酒を頼もうと思って直ぐ後を追いかけたが…気づいたら居なくなっちまった」
ラミア「…それって…」
羅刹「俺は仕方ないから酒を自分で買って帰ることにしたが…気づいたらこの国にいた…」
ラミア「…どんな迷子になったらこうなるの?」
あきれた…船に乗った時点で気づきなさいよ…
羅刹「ここが異国だと気づいたのは1週間を過ぎたときだった…」
ラミア「…羅刹ってもしかしてバカなの?」
羅刹「あ?俺がバカだ?最初は言葉が違う日本と思っただけだ!」
ラミア「いや、そこじゃない…そこもだけど、船に乗った時点で気づくでしょ?」
羅刹「!?…そういや船に乗ったな…いや船が俺を引き寄せたのか?」
ラミア「…ぷっ…あははははは!」
羅刹「あ?」
ラミア「だって…真剣に考えてるんだもん、おかしくて…」
この人面白い…なんか色々と…
羅刹「お前初めて笑ったな」
ラミア「えっ!?」
羅刹「へ~お前も笑うんだな」
ラミア「…笑う…わよ…」
羅刹「まぁ当たり前か、人間だもんな」
!?人間…
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