龍馬の将来

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「決まっちょろう!剣術と学問、どちらも気張ってやるしかないろうが!!」  どうだと言わんばかりに得意気な乙女、やはり龍馬の予感は的中した。張り切る姉の姿が、何とも鬱陶しく感じる。 「さぁ、龍馬!稽古を再開するぞね!!」  乙女の声が高らかに弾む。相反して、龍馬の心にはズシリと重い何かがのし掛かった。 「アシはもう、稽古らぁこりごりやが!」 「何を言いゆう!?こればぁの事で根を上げてどうする、龍馬!」  自ら言い出した事とは言え、龍馬は将来の為、結果的に乙女の厳しい教えを請う事となった。  龍馬十一歳、まだまだ前途は多難である──  
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