第2話

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そっとおでこを合わせると、顔を引くもんだから、首に手を回した。 「動かない……」 おでこから伝わる体感温度は、自分より明らかに高い。 ……熱でもあんのか? 「体熱いけど、どうした?」 「ど、どうしたのって……」 もしかして、風邪か? それとも、熱中症? 色々と思考を巡らせるも、答えは返ってこない。 「あき?」 ついには黙り込んでしまった。 「あきちゃーん?」 熱いほっぺに手を添えてみるも無反応。 なんかよくわからないけど、あまり具合い悪いとか言いたくないもんなのか? 女の子は男と違って、こういう時頑張っちゃうもんなぁ。 心配になっちゃうじゃん…。 困って見つめていると、ふと顔をあげた。 その瞳にほんのすこし涙がにじんでいる気がして、なんだか胸の中にもやっとした感情が芽生えたっつーのは、秘密にしておこう。 「あー! あきとともひろがいちゃいちゃしてるー!」 ……最近のガキはホントにおませさんだなぁ。 27歳にしてぎくしゃくしちまうじゃねーか、コノヤロー。 「んだよ、邪魔すんなよなぁ~。あき、あんま無理すんなよ?」 すくんだ肩を軽く叩いてそう言って、やんやん煩いガキどもを懲らしめに向かった。
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