第壱話 歩き出し振り回され 

2/13
前へ
/117ページ
次へ
体育館に響く、ボールの音。 バスケットボールをダムダムとつきながら黙々と練習している少年がいる。 シュートを放ち、それをゴールに吸い込ませる。それを続けている。 「ふぅ…」 少年は汗を拭き、またシュートをする。 シュパッと軽快な音が体育館に広がった。 「凉ー。帰ろうぜー。」 鞄を片手で持ちながら少年を呼ぶ少年がコートの入り口で立っている。 「陣、お前を待ってあげてたんだ…ぞっ」 最後にシュートをするが、それはリングに当たり入らなかった。 「まぁいいじゃん」 「ちょっと待て、着替える」  
/117ページ

最初のコメントを投稿しよう!

157人が本棚に入れています
本棚に追加