ミエナクナ~ル

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  鏡には目の高さで浮いている眼鏡以外、後ろのカーテンしか写っていない。 「すげー… 全然見えない」 オレは一瞬呆然とその光景を目の当たりにした直後、無意識で顔や髪や胸、太ももや局部に至るまで全身をくまなく両手で触りまくった。 なぜかふいに怖くなった。 自分の存在まで消えてしまった気がして、自身で存在を確認せずにはいられなかった。  
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