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「そのアンタたち! 何をやっているの!」
地下書庫へと繋がる階段の扉を開いた直後、邪魔者が入る。
「あ、山崎さん?」
邪魔者は大安警察の山崎早苗さんだ。
おっと、忘れるところだったけど、私とヘンリーちゃんは警察の目を掻い潜るかたちで火災によって倒壊し、瓦礫の山と化した荒神一家の焼け跡にいるわけだ。
ん~そんなわけで許可なく瓦礫の除去作業を始めてしまったことになる。
「まあいいのだ。それよりさっさと地下へ降るのだ」
「あ、ヘンリーちゃん、ちょっと!」
ヘンリーちゃんはチラリと山崎さんの方に視線を向けるが、すぐに踵を返して地下書庫へと通じる階段を降ったので、私はその後を追いかける。
「ん、地下? んも~ちょっと、待ちなさい!!」
眉をひそめ口を尖らせる山崎さんは、私たちを追いかけるかたちで地下書庫へと通じる階段を降るのだった。
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