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「そうだったんですか・・・」
あの時、俺が発した言葉は間違いなく霧島の心に傷ついていたのかもしれない。俺がめんどくさいだけにメイド喫茶を探すのを避けたんだ。霧島は俺にしか頼る人がいなかったはずなのに・・・俺は・・・。
「・・・俺はもう、霧島に会わない方がいいかもしれませんね」
「え・・・なんで?」
「霧島なりに考えてるなら俺にはもう何もすることありませんし、別にアイツと何か関係があるわけでもありません。それに俺はメイド喫茶とかは行かないので」
「そう・・・」
恋歌さんは少し寂しそうな顔をしていた。
「まぁでも、人の役立つことがメイドになることなんて・・・ちょっと変わってますよね」
「うん、私も最初そう思った。ほら、メイドってヲタク野郎のためにいるとか大金持ちの豪邸に住むお嬢様かお坊ちゃまとかの専属メイドだったり・・・」
「考えついたのがメイドって言うのもちょっとあれですけど・・・」
「そうだよね」
もう俺は何にも考えないで済むわけか。
「それじゃあ、俺帰ります」
俺は達也の方を見たが、すでにアイツは逝ってしまっているので(いろんな意味で)おいていくことにした。
「ありがとうございました」
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