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「いーくら君に伝えれば、こーの気持ちは届くかな、いーつか届くその日まで、僕は永久に歌い続けるから~♪♪」
ギターを片手に歌う男の声が路上に響く。
それを聞き流しながら、俺とマンタはさっきから高校時代の友達の近況について言葉を交わす。
「でよー、りっちゃんは今国家試験が駄目で一浪してるわけよ」
言葉を交わすと言っても大学時代、全く地元に帰らなかった俺が話せることと言えば自分の近況ぐらい。
ほとんど話を聞くのみである。
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