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静かに波が揺れている。
夕日が綺麗に水面に映っている。
俺は真萩と二人で海に来ていた。
正確には俺が真萩に呼び出されたのだが…。
「用って何?」
俺は少しキツい口調で訊ねる。
「…最近何かおかしくない?君が何考えてるか分からないんだけど…」
真萩は海の方を向きながらボソッと言う。
これは真萩が言いづらいことを言う時の癖だ、と俺は知っていた。
「何考えてるか分からないって言われたって…。俺だって今のやらなきゃいけないことで精一杯なんだ。真萩も納得してくれたんじゃないのか?」
俺は真萩を見ながら応える。
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