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「私は兄貴がこの前の仕事で死んじゃったから」
「そ、そっか…何かごめん…」
俺はすぐさま謝る。
「いや、気にしないで。もう兄貴死んじゃったんだし、なら私も兄貴みたいに街のために死んでもいいかなーって」
マツリは淡々と言う。
「変な話してごめんね。それにしたって敵陣にちゃんと着けないと、殉職にもならないんだから、頑張らなきゃ」
「だな、操縦頼むぞ!!」
俺は無理に明るい声を出して言う。
「任せて!!」
マツリがそれに応える。
俺達の飛行機が濃霧に呑まれていく。
辺りはさらに見えにくくなった。
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