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  ──そんなやりとりがあった事を知ったのは高松宮記念が終わってからの事だった── あの日“舞”というバケモノに会った。 B専のノリオは舞に一目惚れをし、舞はそんなノリオを気に入り二人は恋に落ちた。 俺は舞にマイセンの居場所を聞き出し、ノリオを置いて店を出た…。 ──時間がなかった 俺は利用されているなんて思ってもいなかった まさか“あの人”と金田、そしてアニキの仕組んだ事だったなんて── 俺は船着き場でマイセンに会い、高松宮記念の狙い馬を聞き出した。 「舞さんってキレイですよね」 マイセンの心を掴むには十分すぎる一言だった。 「ハナシ分かるやんけ」 そう言うと、マイセンは高松宮記念の予想を一気にまくし立てた。 口から泡を飛ばし、やれラップがどうたら、騎手が馬場が、とフガフガ言っていたが、俺にはさっぱり分からなかった。 最後に⑫グランプリエンゼルと⑪エイシンタイガーの馬連一点と力強く言った。 それをメモして別れを告げ、アニキに報告した。 「ご苦労さん」 それがアニキとの最後の会話だった。 後で知る事になるのだが、マイセンという伝説の馬券師が“大勝負”をするという情報を聞きつけた“あの人”が金田とアニキとグルになり、俺をマイセンに近づけさせた。 きっと三人は俺の掴んだ情報で大勝負をしたのだろう。 結果 1着⑥キンシャサノキセキ 2着⑰ビービーガルダン 馬連 ⑥-⑰ 2,690円 17着⑫グランプリエンゼル 18着⑪エイシンタイガー 俺は地元へ逃げた。         笑ちゃんパパ
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