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「柊雅(ひいらぎ みやび)」
「へ…………?」
「アタシの名前よ……覚えておくがいいわ。」
「お…おう……。」
俺は苦笑した。
「そういえばなんで柊は廊下に居るんだ?」
「雅でいいわ、貴方と一緒よ………あんなつまらない授業なんて聞いてられないわ。」
どうやら柊……いや雅も授業が退屈で寝ていたようだ。
「あの野郎…………チクりやがって………殺す………。」
怨念が聞こえたような………。
俺は授業が終わるまで雅と他愛のない会話をしてヒマを潰した。
教室に帰ると紫苑を捕まえて聞いてみた。
「なあ紫苑、柊雅なんて子うちのクラスいた?」
紫苑はそれを聞くと怪訝そうな顔をして、
「居たじゃないか、なにを言ってるんだ磯野。」
「いつからいた?今学期入ってからか?」
「最初から居たぞ、お前も何度か顔をあわせているハズだ。」
そんな馬鹿な………。
「また磯野がおかしなことを言っているのか…。」
キザッたらしい声が耳に入る……、この声は。
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