電脳世界

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「ちょっと……磯野?………起きなってば!」 ……………!? 俺は軽く夢を見ていたようだ……、もはや内容なんぞ覚えいないが……。 「どうせ、ろくな夢じゃないんだろうからな」 俺は時間を確認した。 昼休みまであと13分程ある…………。 さてどうしたものか……。 「 授業をそれとなく聞く」 「前の席のやつで遊ぶ」 ………………!? 「あ?」 俺は思わず間抜けな声を出してしまった……。 それも仕方があるまい、なぜなら、俺の目の前には物理法則無視しまくったディスプレイが浮かんでいるのだから……。 「そういえばさっきもあったような……なかったような………。」 しかし、そんなちっぽけな事より目の前の光景に唖然とする俺だったのだ。 「なんだこれ……?」 止まっていた、いや正確には停まっているというのが正しいのか……俺は最近の若者なので正しい日本語は分からないが、とにかく止まっていた、時計の秒針も、教壇に立つ教師も、さっき俺を起こした彩子も。 なんだ!?いったいどうなってる!? これはまるで……まるで………。 「ギャルゲーじゃねぇか………。」 そう、いまこの状態は選択肢を選ぶのを待つギャルゲーそのものだった。 俺は隣の彩子の頬をつねってみた………。 彩子「………………。」 反応がない………。 仕方がないので俺の頬をつねった。 …………変化なし。 「おかしいな…………」 ゴンッ!
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