4人が本棚に入れています
本棚に追加
マイクを手にした五津井は一歩前へ出て、大声を出した。
「学校案内は10人程度の班単位で行う! クラスは問わないからその場で班を作れ!」
どうやら然斗の言っていた事は本当のようだ。
その然斗はと言うと、船を漕いでいるところに大声を出されて飛び起きていた。
それにしても即決で班なんて作れるのだろうか?
こういう場面では100%と言っていい程の確率で余り者が出る。
教師がそんな方法を選択して良かったのだろうか?
空がそんなことを思っていると生徒達は立ち上がって、うろうろし始めた。
「あの大声には参ったぜ」
然斗はすっかり目が覚めたようで、立ち上がってサラサラな茶髪をかき分けていた。
「それよりさっさと班を作らないと」
空はそう言って周囲を見渡す。以外にも大抵の人はすぐに仲間を集めていた。
考えてみれば適当に周りにいる人で集まればいいだけだし、これを切っ掛けに話し相手が出来る可能性も充分にある。
割と考えられた計画のようだ。
最初のコメントを投稿しよう!