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遊斗「なんか難しそうな本ばっかだな…。てかまず文字が読めねーよ…」
と遊斗は本棚を見てまわっていた。
すると二階の方から。
アルマン「リリア!リリアはおらんか!?」
とアルマンの大きな声が聞こえて来た。
「はい、なんでしょう?」
と背後から聞こえてきたので、遊斗は驚いて振り返る。
そこには赤い色の髪を後ろで一つにまとめた、スーツを着た20代ぐらいの女の人が二階を見上げながら立っていた。
眼鏡の奥にある目はキリッとしていて仕事ができる女と思わせる雰囲気である。
アルマン「すまんが、記録の間の場所をわすれてしもうてな…。一緒に探してくれんか?」
と言うアルマンの声は情けない。
リリア「右の本棚の下から3番目の列の左から2番目の本のところです。」
リリアと呼ばれた女性は、考える間もなく答える。
「おぉ、ここじゃここじゃ。流石じゃの」
アルマンは目的の場所が見つかったのか嬉しそうな声を上げて言う。
リリア「要件はそれだけでしょうか?」
彼女は急いでいるのか落ち着きがなく言う。
アルマン「ちと、茶でもと思ったのじゃがの…」
リリア「忙しいので失礼します」
彼女はそう言うと、踵をかえして、出ていこうとした…が。
アルマン「これ、待たんか。あいさつぐらいせんか」
とアルマンは慌ような声で言う。
すると彼女は、遊斗の方へ振り返りこう言う。
リリア「私の名前はリリア・ラルチア。この学園の教師だ。精々問題を起こさないようにするんだな」
フンッと鼻を鳴らすと彼女は、遊斗の自己紹介を聞く前に、出て行ってしまった。
遊斗「うへぇ…。性格キツそうだな」
遊斗は彼女が出ていった扉を見ながら呟いた。
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