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アルマン「すまんの、彼女は以前、ワシの秘書をしておったんじゃが、今年度から教師になったばかりでの、許してやってくれんか?」
二階からアルマンは申し訳なさそうに言う。
遊斗「いえ、少し驚きましたけど気にしてませんよ」
と、遊斗は言うが内心では、気配もなくいきなり背後に現れたので少しドキドキしていた。
アルマン「来年度はおぬし達の担任になるからの、初めてのクラスじゃから不安なのかもしれん」
遊斗「え!?」
遊斗(そんなの全く聞いてねぇよ!?学園に入学するだって!?しかもあの女が担任かよ…)
アルマン「聞いてないって顔じゃな、まぁよい。とりあえず上がってこんか?」
遊斗「は、はい」
少し戸惑いながらも遊斗は階段を上がった。
アルマン「大体の事情はあやつ達から聞いておる。その年で魔力に目覚めてない者などこの世界ではおらぬからな。話を信じるしかなかろう」
遊斗「は、はぁ…」
「どうせ行く宛もなかろう?で、あったらこの学園へ入学するといい。他の五人も了承済みじゃ」
アルマンはにこやかに言うが、遊斗は納得できない。
遊斗「なんか虫が良すぎませんか?それに入学金など自分達にはないですよ?」
と遊斗は困惑気味に言う。
アルマン「フォッフォッフォッ、なに心配するでない。おぬしらの才能はおぬし以外の五人で確認済みじゃ。おぬしら程の才能を埋もれさせるには惜しいからの。そう考えると安いもんじゃ」
フォッフォッフォッと愉快気にアルマンは笑う。
遊斗(そこまで言うなら入学してみるか。学園長の言う通り、行く宛もないしな)
遊斗「わかりました。よろしくおねがいします」
そう言うと遊斗は頭を下げた。
アルマン「よいよい。なんせワシは学園長じゃからの。おぬしが住む部屋も用意しておる」
遊斗(そこまでしてもらえる俺らの才能ってどれだけなんだろ…)
アルマン「ん?勉強が不安か?こっちの世界のことは、なにも知らないからの。大丈夫じゃ、そのための記憶の間じゃからの」
遊斗が考え事をしているとアルマンはそう言ってきた。
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