prologue

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「なぁこっちで本当にあってんのか?」 「前来たときはこっちの方にあったんだけどな…」 青年六人は山奥の坑道にバイクで肝試しに来ていた。 「大体バイク買ったからってわざわざこんな所まで来なくてもよかったんじゃ?」 仲間の青年の一人がそう言う。 「まぁいいじゃん、来てみたかったんだし」 「なんでここなんだよ?」 もう一人の青年が聞く。 「学校の奴の地元の先輩の彼女の友達が一人行方不明になったらしい…」 「遠っ、めっちゃ遠っ、どうせガセネタだろ?」 「さぁな、まぁガセでも楽しめるだろ?」 「怖えーし楽しくねーよ」 そう言う青年は、本当に楽しくなさそうに顔をしかめる。 「おい、これじゃねえの?」 仲間の青年の一人が道の脇に洞穴を見つけた。 「ここだったけ?」 一度来たことがあるのか、乗り気じゃない青年が言う。 「まぁ穴には変わんないでしょ。違ってもまた探せばいいし…。行ってみますか。」 他の五人は頷くと持って来ていた懐中電灯の明かりを照らし入っていく。 頭上には異常なまでに光り輝く満月が入口を照らしていた。
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