3th. 目覚め

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       :        : 昨日の一夜の言葉の意味が分からないまま、黒衣は訓練の時間を迎えた。 身体中の怪我が治っただけでなく、溜まっていた疲れも完全に消えていたので、今日はやけにやる気がある。 「ハァ!!」 いつも通り石柱を斬り付けた。 「なんだ…これは??」 新品の石柱は、たった一度の斬撃で真っ二つになった。 何度も何度も斬り付けてやっと亀裂をつけたのが嘘のようだ。 しかも、斬った感覚すら殆んどなかった。 「修得…か─『強化』。」 『強化』。 任意の物体や身体の耐久性を上げたり、硬化させるセンス。 「もう一個あるみたいだぞ。」 「…校長!!また怪我させるつもりですか?」 「違うよ馬鹿。お前はもう一個のセンスが目覚めてるぞってんだ───よっ!」 見えない。 目が捕らえられるスピードを超越した蹴り。 「─────っ!!!」
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