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──あれから二ヶ月が過ぎた。
凛の『創造』は精度を増した。
黒衣の『強化』は自身の身体にまで効果を増し、『迅速化』は宗玄も感心する出来だ。
宏美も複数の生命を『創造』出来るようになった。
しかし…。
「あぁーーーっ!!!!」
この男は違った。
「……あぁーーーっ!!!!」
何度これを繰り返しただろうか?
「五月蝿いな…。」
「あぁーーーっ!!!!お前に俺の気持ちは分からないだろ!!分かるか?!チームで一人取り残されてるんだ!!!」
彼方は入学してからの三ヶ月、一度も覚醒していない。
それどころか兆しすらない。
「分からないね。僕は君じゃないんだ。」
「………あぁーーーっ!!!!」
黒衣の嫌み──本人にそのつもりはない──も更に彼方を追い詰めている。
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