光指す場所へ

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それは、一瞬の出来事だづた。 ただ家族で買い物に行っただけなのに……… 帰り道、桐原家は信号待ちをしていた。 ただ普通に信号待ちしていただけだったのだ。 両親の間で展開していく会話がある程度開いていったその時、信号が青になったので歩き始めた。 鎗は携帯をいじっていたので、母の足を視界に入れながら一歩踏み出したその時だった。 猛スピードで突っ込んできた一台の車の軌道がズレた。 二人の命と引き替えに……… その瞬間、鎗の頭の中が真っ白になり、自分の目の前で何が起こっているのかわからなくなった。 「あ………あ………」 思わず持っていた携帯を落とす………いや、携帯が落ちていった。 その数秒後、鎗は膝から崩れ落ちた。
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