小さな世界の君へ

出会いの季節

春...

高校1年生になった美羽はまだ友達が出来ずにいた。

まだ5月だと言うのに、とてつもない暑さだ。

「やっぱり高校生になってもかわらないか...」

そう小さく呟いて、新校舎を跡にした。

彼女の名前は西野 美羽[ﾆｼﾉ ﾐｳ]

前髪を長く垂らし、普段は声をあまり発しないせいか周りにはかなり恐がられる存在。

彼女の目的地は、目の前にある旧校舎の図書室だった。