シルバーリング

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「総。知り合い全然いないね」 怜はキョロキョロ周りを見渡していた。 「仕方ねぇよ。元々俺らの中学校、タメのやつ8人しかいないんだから」 彼らの通っていた川崎東中学校は、全校生徒26人の田舎学校だった。 すると突然、後ろから声をかけられた。 「ねぇねぇ、なんで女の子がズボンはいてるの?」 そこには、不思議そうに首を傾げた唯がいた。 総司は、この手の質問には慣れていたようだが、冷静に……とはいかなかった。 「俺は、男だぁーーーー!!」 教室の真ん中で叫んでいた。
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