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枕から顔を上げて携帯を開く。
メール作成、宛先は先生。
電気を付けてないせいか携帯の光はとても明るく感じた。
慣れた手つきで本文をうつ。
絵文字も顔文字も無し。
普段の自分なら有り得ないけど、今はそんな気分じゃない。
明日、引っ越すことになった。
そう記したメールを送信すれば、やるべき事はやったような達成感。
ひんやりとした部屋で返信を待つ。
のそのそと起き上がり、電気を付けるついでに暖房も付けた。
開きっぱなしのカーテンは、まるで私のどうしようもない心を表してるみたいで嫌だった。
勢いよく閉めて、またベッドに飛び込んだ。
まだ、返信は無い。
返信を待っている間に友達に引っ越す事を知らせるために、メールを一斉送信で送った。
メールを見た友達から電話がかかってきたが、無視した。
何人もの友達からの返信も無視した。
待つのは先生のみ。
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