私達の青春

お話

卒業式の前日、私達はいつもと同じように実智の教室に集まった。

実智は自分の椅子に腰掛け、幸子はその足元で胡座(ｱｸﾞﾗ)をかいている。

それを見下ろすように、萌子が教卓の上を独占している。

私は扉にもたれ掛かりながら、いつもと違う教室の雰囲気に少しイラついていた。

「私達、明日が終わったらバラバラになっちゃうんだよね…」

実智の呟きは、静かな教室に小さく響いた。

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